第7章 【番外編】マツノトクエスト 第六章
「おい! 俺もいるからな!! 俺だって勇者だし、お前の為に時間費やしてやんだから感謝しろよ~」
「ニート勇者が時間費やすとか何をほざくか! 村からずっと出てこなかった癖にぃ」
嘲笑気味に言ってやると更に面白くなさそうな顔をして言い返してくる。
フフン、さっき私の事をお荷物扱いしたんだしこれくらいいいよね!
殴らないだけ有難いと思えっ、ぬははははは!!
「うるっせぇな! あれは伝説の乙女を待ってたの!! 暇してた訳じゃね、ねぇし!!」
心外そうに言うおそ松だが、私が言う事も一理嘘でもないようで視線を外しまごまごしながら頬を膨らませる。
「あと、お前!!」
「ん? なに?」
「純潔失ったらもう伝説でもなんでもなくなるからな! も少し危機感っつーもんを持てよ!!」
あ、そっか。
この言い伝えである伝説の話は、全員童貞の新品、そしてもう一人の女性は純潔、もとい処女でなくてはいけなかった。
「大丈夫大丈夫、この世界に私の事を魔物以外で襲うヤツなんていると思う~?」
ケラケラと片手を振って、おそ松カラ松と順に見ると二人は同じ顔をしたまま顔を合わせこちらを見直して呆れ顔。
そして最後には大きなため息。
「「いないな」」
「おい、そこフォローとかないんかいっっ」
わかってたけどレディに対して失礼というか、少しでもフォローの一言くらいくれてもよくないっすか?
別にこの二人に女性扱いして欲しいなんて出会ってから一度も思った事ないけどさぁあああ。
「でも、ほら。好みは様々だし、そういうアブノーマルな感じでお前に欲情するヤツもいるかもしれないじゃん?」
「おっと、おそ松。確かにそれはビンゴだな、ハッハッハ」
そろそろいいかな?
レベル2になった私のハリセン、振り下ろしてもいいかな?んー?