第31章 第三十話
「拝啓 勇者御一行さま この度の盗賊アジト殲滅、頭領討伐の件に関し、誠に感謝しております……」
お礼の手紙かな、そのままおそ松が口に出して読んでくれているので特に突っ込む事もなく聞き進める。
「並びに、この活躍を称し謝礼金200万G払う物と致します。」
「「「「「200万Gぉ!!?」」」」」
あの戦いでそんなに貰ってもいいの?!
大変ではあったし、かなりの悪行はしてたらしいけどそこまで……!
「やばい、手が震えるっっ……勇者って凄くね?!」
「勇者って言うとおそ松兄さんだけが凄いみたいだからやめてよ、凄いのは僕らのパーティなんだからっ」
あまりの金額に手が震えるどころか私はフリーズしてたけど、これで……これで借金返せるし先に進める。
一生懸命やった他の討伐クエストも結構頑張ってたし逆に金持ちじゃん!!
「と、いうことは俺達は今かなり金持ちという事になるんじゃないか」
「あ、カラ松気付いたか」
「こんだけあれば毎日飲み放題だなぁ、んなはははは~」
「可愛い装備だって買い放題だし!やったね♪」
お金が入ればすぐにこうやって使っちゃおうとするから今回のような目にあったのにまたコレだよー。
でもこの金額で何か欲しいもの出来ちゃうのはわからなくもない、うん。
私もトド松とは違うけど装備欲しいって思っちゃうし。
「あ、でも金は国にとりに来いってさー。表彰式かぁ、めんどくさー」
「え、僕達表彰されるの?!それならやっぱり身なりは整えた方が」
「いいんじゃないの、チョロ松兄さん。僕達の今の恰好こそが正装なんだし。身なりを整えるならぼくだけでも」
「なんでトド松だけそうなるのかわかんないけどね!」
私の装備はおいといて、皆の装備は元からいい装備らしいし今更変えるまでもないでしょう。
私は逆にもっとシンプルにしたいけど文句言われるし、服かえたいけどそれこそ文句言われそうだから我慢しよう。