• テキストサイズ

【おそ松さん】マツノトクエスト

第27章 【番外編】マツノトクエスト 第二十六話



 今この部屋にはもう、私とケロべロスしかいない。
 まだ肉に夢中のこのモンスターから若干距離をとる。
 進もうにも、実はコイツ、肉食べながら私の前をウロウロしている、という事は頭領が思っている事を読んでいるに違いない。

 それとも誰かをこうやって毎回犠牲にして先に進んでいるのか?
 それはわからないけど気絶させるなり倒すなりしないと先には進めない。
 先の部屋は鍵がかけられているようで、ガチャリと言う音がしたと同時にモンスターに目をやると、首に鍵がぶら下がっている。

 あれをとって先に進めという事かと理解する。

 いきなりおそ松から離されて心細さと緊張が高まるも、私は唯一の武器のハリセンを構える。

 消費MPの事を考えてF6を召喚して失敗でもしたら一溜りもないので頼れるのは己の腕力とランダム攻撃だ。

 ペロリと肉を平らげた敵は私を見るなり牙を剥き出し威嚇を始める。

━━━━━━━グルルルルっ

【 ケロべロス が 現れた 】

「よーし、よしよし。いい子でちゅね……」

━━━━━━グル……ガウッ!!

「ぎゃぁ! 吠えた!! ワンじゃないのぉ?!」

 懐柔は出来そうにない。
 そりゃそうだ。頭領以外には懐かないって言ってたって事はここの盗賊達もコイツと長い付き合いなのに懐柔させられてないという事だから。

 密偵の人にここを切り抜ける方法を聞いておけば良かった。
 まさか全員が合流する前にこのような事態になるとは思わず唾を大きく飲み込む。

 もう戦うしかない。

「ごめんね、犬は好きなんだよ! 好きなんだけど君は怖い!!」

 ハリセンを構え敵に向かって大きくハリセンを振り下ろす。
 近づいて噛みつかれたら一溜りもないのでここはランダムで攻撃だ。

【 ナス子の攻撃 ランダムツッコミを発動 】

━━━━━━━━ズガッ、ドオォォン

【 ナス子は 雷 を落とした! 】
/ 353ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp