第20章 【番外編】マツノトクエスト 第十九章
ほんと序盤のおそ松とは別人だわ。
グイグイとおそ松の頭を押して、カラ松が取り押さえる。
その間に私はベットの上に避難して座った。
「「おそ松(兄さん)」」
「……だーっ、わかったよ! 言うよ、言えばいいんだろぉ」
おそ松はさっきの説明の序盤だけ省いて何があったかを話す。
今日は戦闘も沢山して疲れているであろうおそ松は短いなりに大事な部分だけを抜粋して話した。
「━━━━━━━━━━って事、わかった?」
「はぁ、人工呼吸ねぇ。ある意味チャンスっちゃチャンスだけど……でも危なかったよ、ナス子姉が無事で良かったぁ、ホント」
「うぅ、申し訳ありません」
ベットの上で土下座をする……私。
一人でクエストに行った事で心配もさせたけど、カラ松の表情は厳しく怒っている母とか父のようだ。
「ナス子」
「は、はいーっ!!」
「俺はいつも夜は一人で出歩くなと言っているハズだが?」
いつもクソ松の癖に、こう真面目モードに入るとカラ松の迫力には適わない。
「ごごごご、ごめんなさい」
「……フ、わかればいい」
ポンと頭に手を乗せられてさっき乾かしたばかりの頭をグシャグシャに撫でられた。
「ナス子姉の事だから、攻撃して瀕死状態にしてから力づくでおそ松兄さんの唇奪っちゃったのかと思ったよ~、ふふふっ」
「ふふふじゃねえよ! そんな事しないからね?!」
「ヤダ、ナス子ったらケダモノ~」
「おいいいいい、お前は私をフォローする側だろぅ」
あー、なんだろうな。
トド松、カラ松、おそ松。