第20章 【番外編】マツノトクエスト 第十九章
皆が私の事を思い出してくれたこの環境、とても居心地がいい。
顔が自然とニヤけるのを隠す為、両手で口を覆った。
「ん? どうしたナス子、眠いのか?」
「えっ、あ! 眠いのは眠いんだけ……ど」
「だけど何、ナス子姉?」
「あっ、もしかしてウンコ?」
「するか!!」
デリカシーって言葉知ってるかい、おそ松君。
「嬉しいなって思っただけだよ~、へへっ……へ……~~寝る!」
恥ずかしさMAXになってしまい、避難していた布団に潜る。
そういえば今日って皆はどこで寝るのだろうか。
「おそ松兄さんの記憶も戻った事だし、ぼくも今日は寝ようかな、昼間の戦闘の疲れもあるしー」
そんな私の考えなど何も気にする事はなくトド松が当たり前のように私の布団に入ってくる。
「あ、トド松! お前ズルくね?! そこは長男の俺の場所だろうが」
「な~に言ってんのおそ松兄さん、あんなにナス子姉の事邪魔そうにしてた癖にさ~」
「だ、だからあれは記憶が……」
「……スー……スー……」
「寝ているな」
「ナス子姉寝るの早! よっぽど今日は疲れたんだね?」
「ふわぁ、まぁ今日は譲ってやるよ。明日も討伐クエストで稼がなきゃなんないし~」
「俺も今日もソファで構わないから寝よう、新たな一日が俺達を待っているからな」
「電気消すよー」
「え」
━━━━━━━━━━パチン
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