第19章 【番外編】マツノトクエスト 第十八章
だからか、もう今日はカラ松コレクションのお酒も尽きたそうで、明日また仕入れに行くって言ってるしねぇ。
回復薬もバンバン減るけど、モンスターが落としてくれる時があったり、生えてたりする事があるのでそこはなんとかなりそうだったけど。
お酒の調達の費用が少しイタイかなぁ。
そういう所までイタくしなくったっていいのに……。
今日一日おそ松とコンビを組んだ私はと言うと。
盗賊を倒した後、また今度は盗賊10人の討伐クエストを行い、また今度は盗賊15人のクエストを行い……何故か徐々に増やされていく盗賊団を蹴散らし回った。
明日は最終的に、おそ松と二人でその盗賊団のアジトに侵入してそこの頭領を討伐してくるまでに至った。
「へっへっへ~、経験値もがっぽがっぽ稼げたし気づけば俺らレベル25とかすごくない?!」
「序盤は上がりやすいもんねぇ、カラマツとトド松は違うモンスター倒してたけどまた皆同じレベルになるって事はそういう仕様なのかなぁ」
「仕様? なに言ってんのお前」
あ、やばい。
おそ松は記憶が戻ってない事を、お金の事ばっか考えててスッカリ忘れてしまっていた。
「あぁ、おそ松に……おそ松、気にしない方がいいよ! 最近気づいたんだけどさ、ナス子ってちょっと変な子でしょ?! だからたまにおかしな事言ったりしてこっちを混乱させてきたりするんだよ!」
「変な子って言うな! 他に違う言い訳とかなかったのトド松っ」
おそ松には聞こえないような声で、私とおそ松の間に慌てて入ってきたトド松のケツを蹴ってやる。
「あイッター!! もうっ、乱暴しないでよっ」
「変な人扱いする方が悪いんですぅ」
トド松と私が向き合い睨み合う。
早くおそ松にもあの口と口の儀式をして記憶を取り戻させないといけないんだけど、中々言えないしタイミングがつかめない。
相手がおそ松だからってのもあってなんでか体が上手く動かないっていうのかなぁ?
いやぁ、ほんとアイツの日頃の行いの所為だよねこれって。