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【おそ松さん】マツノトクエスト

第19章 【番外編】マツノトクエスト 第十八章





 翌日、心底項垂れた私達は今1階の受付前に併設されている椅子に座っている。

 目の前には迫力のあるデカイトト〇がコチラを困った表情をして見下ろしていた。

「150……万ゴールド、ですか……」

「あぁ、大金になってしまって申し訳ないが……あの部屋は最近修理したばかりだったからね、まけてあげたいけど少しサービスしたとしてもそのくらいの値段にはなってしまう」

 この世界に来て初めて聞く大金だ。
 今までの私達の貯蓄は全ておそ松が持っている。
 しかしそのおそ松は私達にむかってGの入った茶色い革袋を逆さまにしてチャリンチャリンと音を鳴らし、中から出てきたのはたったの3,000G。
 二日連続で泊まって無一文になる所だった!!

 いや、そうじゃない。
 今の私達は一刻も早くこの修理費を払って十四松とチョロ松を追わなければならないのだ。

 残りの金額、およその旅の支度も考えると150万G以上は稼がないとならない。

「おそ松……あんた昨日飲み屋でいくら使ったの……」

「え、え~っと……そんなには」

「嘘だね、ぼくが確認した時は30000Gは入ってたハズ」

「あ! なんで知ってんだよトド松!!」

「あ、やっぱりね! そう言うと思ったぁ」

「えぇ?! くっそぅ、騙されたぁ、あはははは」

 この緊迫した空気の中、笑い合う二人。
 くそぅ、よく笑えたもんだなコイツらは、でもまぁ緊迫しすぎもよくないか。
 ストレスが溜まるだけだしね。

「弱ったな、このままではこの先を進む事は適わないぞ、どうするおそ松」

「つーか、この話の流れなに? もしかして俺らが払うの?! なんで?! 壊したの俺らじゃねーし! 修理代請求すんなら壊したアイツにしろよ! なんで俺らが?!」

「あー……」

 そうだ、私やトド松、カラ松は記憶が戻っているから普通に十四松が壊したものは私達がーなんて思っていたけど、おそ松はそうじゃない。
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