第19章 【番外編】マツノトクエスト 第十八章
「姉さん、みんな! 折角会えたのにゴメンね、ボク行かなきゃ行けないんだぁ」
「え、十四松兄さん何言って……」
少し寂しそうな表情をした十四松はチョロ松を見る。
その視線にビクリと肩を跳ねさせたチョロ松は抵抗する暇もなく十四松に抱えられてしまう
「ヨイッショー!!!」
「ちょ、ちょっと! オイやめろって……っ」
【 十四松は チョロ松 を担いだ 】
「また……すぐ会えマッスル!! とーうっ」
窓から飛び降りる前、もう一度コチラを振り返る十四松の顔は、笑顔ではあったが、その笑顔から見える奥の表情は、確かに寂しそうにしていた。
「うわっ、ナニすっ━━━━━━━━━━うわあああぁああ」
遠くなっていくチョロ松の声をポカンと聞いていた私達。
我に返った頃にはもうチョロ松の声は聞こえなくなっていた。
【 チョロ松 は 攫われてしまった 】
「「「「は?」」」」
今の流れでどうしてこうなったんだろう。
あまりの手際の良さというか、十四松のテンションに油断し、目の前でパーティ仲間を連れ去られてしまった。
「十四松兄さん……なんで? 記憶があるのにどうしてチョロ松兄さんを」
「どうにもわからないがしかし外は暗い、後を追うのは危険だろう……明日の朝一にここを出てチョロ松と十四松を探すしか他ないんじゃないか?」
「うえぇえぇ、十四松ぅうぅ」
攫われたチョロ松よりも、十四松を心配しているのは3人には自覚はなかった。
話題がわかる3人で話を進めていると、おそ松がそこに乱入する。
「なんなのお前ら? さっきのアイツ知り合いなの?! 壁壊して入ってくるとか危険すぎねっ、なんなんだよっ!!」
そうだった、壊したのはコチラの非。
という事は修理費を出さないと多分この宿から出発出来ないんじゃ……。
もしコッソリ旅立とうとしたらト〇ロに猫×ス使って追いかけられる、はたまた空飛ぶコマに乗って追われるハメになるんじゃなかろうか。
結局今日は夜も遅いと言う事で私達はトト〇に謝罪し、思ったよりも優しい〇トロは明日にでも話をしようと何故か持っていた草の葉で包まれたドングリを大量にくれた。
ドングリ流行ってるの?食べれるけども。
【勇者おそ松 の パーティは ドングリ を手に入れた】