• テキストサイズ

【おそ松さん】マツノトクエスト

第16章 【番外編】マツノトクエスト 第十五章



「嫌いな訳ないだろう、こうして今までずっと共に旅を続けているパーティの仲間なんだぞ? まぁ……LIKEかLOVEで聞かれているのなら……ナス子には申し訳ないのだが……その、ふ、普通だ、な」

 普通?! 
 普通ってなんだコラ、せめてLIKEの方とか言ってくれてもいいんじゃない?!
 パーティの仲間とか言いながらまさかのあんま仲良しメンバーとは見られていなかったって事ぉ?!
 私達のここまでの冒険は……。

「あーあ、そんな事聞くからぁ」

「トド松、その可哀想な人を見る目でこっち見ないでくれますかね?!」

「すまない、ナス子の想いに応えてやりたいのも山々ではあるが
……しかし俺はココに来て出会ってしまったんだ、そう! 恋の女神に!! 回り出した恋の歯車はもう止められない……っ」

 あ、完全に勘違いしてる。
 私がカラ松の事をLOVEで好きだと思われてるわ。

「待って待ってカラ松! そういう意味で聞いたんじゃないから!!」

「え」

「でもあの流れでそう聞かれたら勘違いしちゃうのも仕方ないよねぇ、さすがにあの言い回しされたらぼくだって勘違いしちゃうかも」

「うぇえ?! 普通に嫌われてたらどうしようかと思って確認しただけなんだけど?!」

 そうか、あの聞き方だとそういう勘違いが起こってしまうのか。
 童貞云々は関係なく、相手が男女だからこそ勘違いが起こってしまうものなのだろう。
 いくら漫画やゲームで知識がある私でも自分自身での恋愛スキル、経験値はほぼ0に近い、よって言われて初めて気づけたというものだ。

「もうさ、面倒だからハッキリ言うね! カラ松兄さん、ぼく達は本当は兄弟で……ナス子姉は小さい頃からの幼馴染なんだよ。それと、この世界は現実じゃなくってゲームの中なの!」

「ははん、何を言っているんだトド松……俺を騙そうとしたってそうはいかないぞ、さすがにそんな大仰な嘘を信じる俺じゃないぜぇ」

 そうだよねぇ、いきなりこんな事をカミングアウトされてもハイ、ソウデスカってすぐ信じられないよね。
 もしも私がカラ松と同じ立場なら同じ事を言うだろうなと思ってカラ松とトド松を交互に見た。
/ 353ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp