第15章 【番外編】マツノトクエスト 第十四章
「割れなああぁああい!! 倒せなああぁぁい!! 俺のツボ攻撃もうダメ?! ダメなの?! アイツに投げても逆に割られちゃうんだけどっ」
「アウチ━━━━━━━━っ、体をぶつけた箇所に痣が出来てしまった」
「ふ……んんんーっ!!」
【 チョロ松の攻撃 賢者魔法 を発動 】
チョロ松のあの魔法なんだろう。
一応、緑色のビームみたいなのを発射しているけども。
一瞬顔を顰めたと思ったら発動後はとても気持ちの良い、ある意味真の賢者のような顔になっている。
【 チョロ松 は アタルトイタイワー を倒した 】
けど魔法は効き目があったようで、チョロ松の攻撃によりやっと敵を倒す事に成功した。
私やトド松の接近戦も結局通じなかったしね。
そう考えると、魔法職ってほんといいよなぁ。
召喚師も好きな職業ではあるけど、私の場合召喚出来るものがFの6人しかいない。
失敗するとタライが降るくらいなものだ。
「うーん、岩をも砕けるハリセンが欲しい」
「それ出来たらもうお前乙女じゃねぇぞ」
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やっと次の休憩出来そうな場所が見えてきて散々歩いていた私達はクタクタだ。
砂漠のオアシスでも見つけたように目がキラキラと輝く。
「やーっと次の街についたぁああ、モリヌケの街から結構距離あったなぁ」
「まぁ、途中でダンジョンにも寄って行った訳だ。 遠く感じるのも仕方ない……まずは宿を借りて休むとしよう」
「僕もレベル20あるからね、薬草だけじゃそろそろMP全回復しきれないし宿で休みたいかなぁ」
オウ……やっぱりレベルが皆違うんだ。
それとも出会った時は六つ子は共通のレベルになるよう設定されてでもいるのだろうか。