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カラフルⅤ【気象系BL小説】

第2章 アボカド


部屋がしんとした。

暫く誰も口をきけなくて。
でもそのうち、大野さんから小さく小さく嗚咽が聞こえてきて。

思わずそっちを見ると、微笑みながら涙を流してた。

「おーちゃん…」

相葉さんは大野さんの頬に触れると、涙を親指で拭き取った。

「よかった…」

ぼそっと呟くと、大野さんはぎゅっと目を閉じた。

「よかった!」
「おーちゃん…」

叫ぶように言うと、俯いて。
そのまま何も言わなくなった。

「大野さん…?」

泣いてるのかと思ったけど、違った。

「ありがとうね…松潤…」

顔をあげると、笑ってた。

「相葉ちゃんも…ありがとう…」

ポンポンと前に座り込んでる相葉さんの頭を撫でると、相葉さんを避けて立ち上がった。

「帰る」
「だ、だめだよっ…」

慌てて相葉さんが止めようとするけど、大野さんは聞かない。
そのまま玄関の方に向かってずんずん歩いていく。

「ちょ、松潤もっ…止めてよ!今、一人にしたらだめだって!」

相葉さんが止めながら叫ぶように言うから、俺も慌てて立ち上がった。

あんまり大野さんの笑顔が綺麗で…
俺が泣きそうになってた。

「平気だから」

そう言いながら笑ってるけど…

絶対これ、平気じゃない。


あんなに綺麗な笑顔なのに、偽物の笑顔だった。


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