第2章 アボカド
「あらあ…おーちゃん寝ちゃった…」
相葉さんが大野さんを覗き込んで、タオルケットかなにかないか聞いてきた。
寝室から薄手の布団を持ってきて、大野さんに掛けてやった。
「疲れちゃったよね…さすがに」
「まあね…でも、一人になりたくなかったんだろ?」
「あ…」
二人でお茶を啜りながら、大野さんの寝顔を眺めた。
この世の苦しいこと全部捨てたような、平和な寝顔だった。
それがなぜだか、余計に切なく感じた。
「翔ちゃん…なんて言ってたの…?」
相葉さんが俺の隣に座って、小さな声で聞いてきた。
「ん…いや、俺もさ知ってるってことは言えなかったから、詳しくは聞いてないんだけど…付き合ってるってことは、認めた」
「…そっか…」
ちらっと相葉さんを見ると、ちょっと疲れた顔をしてて。
「相葉さんも疲れてんじゃないの?」
「ん?…うん…なんか、ここんとこ上手く寝れなくて…」
どうも相葉さんは、大野さんのことが気になってよく眠れていないようだ。
まあ…かくいう俺も、気になってしょうがないんだけどね…
「大丈夫なの?」
「うん。それよりも、翔ちゃん…」
「ああ…」
昨日の翔くんの顔を思い出した。
やっぱり切なかった。
「大野さんが知ってるってこと伝えたら、急に焦り始めて…”なんて言ってた?”って聞くんだよ…俺に…」
「ああ…」
「やっぱ、それってさ…」
「うん…知ってるね、そりゃ…」