第7章 ショコラ scene5
「まさき…くん…」
なんだか申し訳なさそうに黙り込んでしまった。
「ごめんなさい…かあさま…」
「なんで謝ってるの…」
また頭をなでなでしてたら、俯いてしまった。
「ちかちゃん。なにか…そう、やりたいことはない?」
「やりたいこと…ない」
「ないって…ええ…」
なにか思いを残して亡くなっているから、成仏できてないっていうのを前に先生に聞いたことがある。
ちかちゃんの思いをだから、叶えてあげたら成仏できるんじゃないかと思ったんだけど…
「ちか…なれない…」
「え?」
ぼろぼろと涙をこぼして泣き出してしまった。
「ちか、女の子じゃなくなったから、なれない…」
うわあんと泣き出してしまったので、慌てた。
「わぁぁ!泣かないのっ…ちかちゃんっ…」
あんまり泣くから、洗面所からタオルを取って戻ってきたら、雅紀inちかちゃんはソファで眠ってしまっていた。
時計を見たら、とっぷりと夜は暮れていた。
「ああ…ううう…」
やっぱり、俺、朝まで生きていられるんだろうか…
またすぐに目を覚ますかもしれないと思って、しばらく傍でスタンバイしてたんだけど、雅紀は目を覚まさなかった。
だからベッドまで運んで、俺も横で眠ることにした。