第7章 ショコラ scene5
やっと雅紀の腕が緩んで、俺を見上げた。
「かあさま…」
喋り方が女の子っぽかった。
やっぱ神社に居た女の子だよなあ…?
どうすりゃいいんだ…
「あー…えっと…お腹減ってない?」
「うん…」
さっきヨーグルトは食べたけどなあ。
あれじゃあ足りないと思う。
中身は子供でも、容器は成人男性なんだから…
「なんか食べよっか?」
「うんっ…」
子供には食べ物。
これ、鉄板。
あやす技術なんかないから、食べ物で釣るしかないんだ。
なんとか、明日まで…
幸雄さんが来てくれるまで、なんとか保たせないと。
先生も幸雄さんも悪いものじゃないって仰ってるし。
智くんもそう見ていた。
だから、大丈夫かなと思ったんだよね。
それに、外側は雅紀のまんまだしね…
多分…今までいろいろあり過ぎて、慣れてしまったのもあったと思う。
俺は、なぜか幸雄さんにも先生にも連絡することなく、中身が幼児の雅紀と一緒に過ごすことしか考えてなかった。
俺の恋人なんだから…
こんなかわいい姿、見られたくないっていうのもある。
「おっしゃ…頑張る…」
しかし、俺は甘く見ていた。
幼児と過ごすことがどういうことか…
「うーーーわーーーー雅紀ぃ~…やめてくれぇぇぇ…」