第7章 ショコラ scene5
「…それは…」
答えられないでいると、幸雄さんは苦笑いした。
「すいません…僕が本当は立ち入っちゃいけない領域の話だとはわかってるんですが…今から、他の霊能力者の方に依頼することは可能なんですが、なにしろ時間が…」
「はい…」
それもそうなんだけど…あまり事情が他に漏れるのは困る。
俺と雅紀がこういう関係だというのもそうだし、日曜の発表のことまで外に漏れる危険があることは、できない。
「僕も父や母には及びませんが、多少は力があります。それに父の代わりをするのなら、僕が一番適当だと思うんです。なにしろ親子なので…」
「その、代わりというのは…」
「遠隔操作ですね。わかりやすく言うと…」
「あっ…以前、奥様にやってたみたいな…?」
以前、テレビ局に出た”よくないもの”を調伏して頂いたときのことを思い出した。
「そうです。僕の目を通して、父が視ます。それで相葉さんに憑いているものと、対話をします。ただし、父がまだ回復してないものですから…明日になると思うんですが…」
「ええっ…」
明日…木曜日か…
本物さんに離脱してもらって…雅紀が回復して、日曜日に会見に出ることはなんとか可能だろう。
「でも、幸雄さん…」