第7章 ショコラ scene5
幸い、マネージャーと幸雄さんは潤の事件のときに面識があったから、東京駅で落ち合うことができた。
でもその後、俺にも雅紀にも連絡がつかないから、心配になってマンションにまできてくださったということだった。
「すいません…ご迷惑をおかけしました…」
幸雄さんはまだ大学があるから、受け渡しをしたらすぐに宮城に戻る予定だったのに…
「いいんです。櫻井さん、お体の調子は?」
「ええ…大丈夫…ってアレ…?」
腹が…ぺったんこになってる!
「えええっ…腹っ…なんじゃこりゃぁぁあっ…」
「ちょ、何、松田優作…?」
「ちがっ…ないっ…腹の子がないっ…」
「はああ!?」
あんなでかくなってたのに…一体どこ行ったんだ!?
「落ち着いてください。櫻井さん…」
「幸雄さん…」
「あの…僕、声が聞こえるんです」
「へ?」
幸雄さんは、パーカーの袖でごしっと目を擦ると、まじまじと眠ってる雅紀を見つめた。
「…相葉さんから、声が聞こえるんです」
「ええっ!?」
「もしかして、櫻井さんに憑いていたのが、相葉さんに移ったのかも…」
「ええええっ…」
「今、電話で父に指示を仰ぎますので…櫻井さんは横になっていてください」