第7章 ショコラ scene5
「ただし…明日、形代が届くまで、ってことにしよう?」
明日、幸雄さんがわざわざこちらに届けてくれることになってる。
本当に申し訳ないんだが、時間がないから…
日曜日のことがあるから。
「うん。わかってる」
「それまで、だからな?」
「わかったよお…」
ふふっと笑うと、俺の頬にキスをした。
「翔ちゃん、それまで俺の奥さんね」
「おっ…奥さんっ…」
びっくりして思わず腹に力が入った。
その瞬間、ぐりゅっと内臓が動いた気がした。
「あ、お腹動いた」
「バカヤロ…そらびっくりして動くわ…」
ちょっと俺まで、浸りそうになっちまったじゃないか…
お腹の中にいる…しあわせってやつに…
そりゃ、俺達には一生体験することはできないことだ。
それはもう、お互い納得してる。
諦めてるとかじゃない。
雅紀と一緒に生きてくためには、必要のないことだから。
だって、俺達は男同士なんだから。
でも…
今だけ…
今だけは…
「…雅紀の手、あったかい…」
「ふふ…俺、体温高いからね…」
ばーか…
そうじゃねえよ…
そうじゃ…
「この手なら…」
委ねられるって、思ってもいいだろ?
……柄じゃねえ……
「ん?手がどうした?」
「な、なんでもねえよっ…」
恥ずかしいっ