第7章 ショコラ scene5
幸雄さんが恐山のイタコのように伝えてくれたことによると…
前にも聞いた通り、俺の腹にいる本物さんは悪いものではないと。
ただ、成長の度合いが激しいから、俺の身体がちょっとびっくりしているんだろうと。
「び、びっくりしてるって…」
ニノが笑いをこらえて俯いてしまった。
智くんも同様だ。
「どう考えてもつわりじゃん…」
「だ、だからっ違うって!ニノっ」
「つわりって言えなかったんだろうな…先生…」
潤がお気の毒ですって顔をして、俺を見た。
もうこいつらも察してる。
だってさっき雅紀が自爆テロしたから…ううう…
「や、やかましいわっ!」
多分…気を使ってもらったけど…
幸雄さんにもバレてる気がする…
「で?翔ちゃん、どうするんだって?」
雅紀が先を促してきた。
「先生が護符よりも形代を送ってくださるって…」
「形代…」
「それを雅紀に身につけてもらって、それからまた指示をくださるって」
「あ…そっか…俺が先生の代わりになるんだね?」
「うん…治り次第、すぐに東京に戻って来るから、それまでの応急処置だって」
雅紀はこくんと頷くと、きりっとした顔をした。
「そっか…わかった!俺、やるよ!翔ちゃん!」