第7章 ショコラ scene5
マネージャーにくどくど言われて、しょげてマンションのドアを開けた。
「たーだいまー…」
雅紀には知らせるなって、念を押しておいた。
だから、多分寝てるはず…
そう思ってそっと家の中に入ったら、リビングに明かりが点いてた。
「あれ…?」
ドアを開けて中に入ると、ソファでうたた寝している雅紀が見えた。
「なにやってんだ…」
近くに寄ると、ぐっすりと眠ってる。
「まったく…」
ホントは抱っこしてベッドまで運んでやりたかったけど、今日はあんまり力が入らないままだったから、雅紀を起こそうと頬に触れた。
瞬間、ぱちっと目が開いた。
「うわっ…」
「翔ちゃんっ…!」
がばっと雅紀が跳ね起きた。
「ど、どうしたんだ…」
「病院どうだったのっ!?大丈夫なのっ!?」
「あうー…」
誰か知らせやがったな!?
あんだけ口止めしたのに。
なんとか雅紀を宥めて、ソファーに座らせた。
「異常なし。大丈夫」
「じゃあ、風邪…?」
「多分…点滴も打ってもらったし、大丈夫」
「翔ちゃん…」
あ。うるうるしてきちゃった。
「雅紀、大丈夫だから。な?」
「でも…ごめんね…俺…」
「いいからさ…それよりさ…なんか、甘いもんねえ?」
「へ?」
腹が減ってしょうがなかった。