第7章 ショコラ scene5
「だからさ…あの護符、また持っていってよ…」
ぐったりと潤は玄関の壁に凭れた。
「えっ…でも…」
「いや、相葉さん…あんなの怖いでしょ…」
「潤…」
「いいから、持っておいて?」
にやっと。
弱々しくはあるが、笑ってみせた。
「役に立てて光栄ですよ?俺は」
とりあえず、護符とスマホを持って家に帰った。
これ以上、潤には迷惑かけられないからね…
やっぱり家中の電気がつけっぱだったから、ふたりで電気を消して回って、やっと落ち着いた。
リビングのソファに座ると、あんまりにも疲れてふたりとも無言だった。
「もう、俺たちもあの護符、作ってもらおうか…」
つぶやくと、雅紀がぎゅっと護符とスマホを握った。
「でも行長先生がいいっていうから…」
「んだなあ…」
そう…
俺たちもあのくらいの護符を持っていたほうがいいかと思ってこの前言ったんだけど、当の先生がいいっていうから、持ってないんだよな…
「とりあえずさ、スマホないとだめだから、前のスマホにまた戻したら?」
「うん、そうする…」
今日機種変をしたばかりだから、前のスマホをまだ持っていた。
だからSIMカードを入れ替えて、とりあえずは落ち着いた。