第7章 ショコラ scene5
「…なんで潤のとこ来たんだよ…」
もうちょっとで俺が帰ってくるってわかってただろうに…
「潤のとこにきたら、あの凄い立派な護符があるからって思いついて…」
あの護符は、潤に返していたんだよね。
それも、ちょうど昨日。
先生は大丈夫でしょうって仰ってたから…
「え?それでここまできたの?家中の電気つけっぱで?」
「うん…だって、怖かったんだもん…ごめぇん…」
潤の顔をみたら、ぐったりとして床を見ていた。
「で、どうだったの?」
「今、護符の下にスマホ置いてる…」
「なるほど…」
行長先生は、今、別の仕事で東北の方に奥様と行っていて、すぐに戻って来られないそうだ。
「だからぁ…もう、あの潤の護符と一緒にしとくしかないよお…」
「…おお…すまん、潤…」
「いや…いいって…あんなもん聴いたら、誰だって一人で居たくないよ…」
「え?そんな怖いの?」
潤はなんとか顔をあげると、俺の顔を見た。
「怖いっていうか…な?」
潤が雅紀を見ると、雅紀はぎゅうっと俺にしがみついた。
「なんかね…小さい、子供の声なの…」
「へ?」
「でも、何言ってるか聞き取れないんだよ…なんか泣き声みたいな感じもするし…」
「赤ちゃんみたいな…そんな感じ」
「そっか…」
そんなん一人で聴いたら、チビる自信ある。