第3章 アリストテレス
頬をピンク色に染めて、潤は俺に顔を近づけてきた。
「ち…近い…」
「中学の卒業式の日…」
「えっ…」
心臓が跳ね返った。
まさか、潤、気づいてたのか!?
「前の晩、翔くんが俺のことくすぐって、俺…」
ふふっと笑うと、また俺の胸板を指で辿った。
「っ…」
不覚にもちょっと感じてしまった。
「敏感…」
「うっせーっ!」
「俺もね…」
また潤の指が脇腹を辿った。
「あっ…」
今度は声が我慢できなかった。
「感じちゃった…俺…」
「…え?」
「翔くんの指で…」
辿った指が戻ってきて、俺の顎を掴んだ。
「とても気持ちよかった」
ぞくりとするほど、妖艶に笑って。
潤の顔が近づいてきた。
「ん…」
唇が重なって…潤の舌が俺の唇を舐めた。
「……忘れられない」
なに、言ってんだ…?
「翔くん…あの日から俺、翔くんのこと、好き…」
天使みたいに微笑んで、また潤の唇が重なった。
「ずっと…避けられてたから、俺、嫌われてると思ってたけど…受け入れてくれて、嬉しい…」
俺、いつ受け入れたんだ…?
いつ…?
「翔くん…大好き…」
すごく嬉しそうに笑って、潤の腕が俺の腰を抱いた。