第3章 アリストテレス
「服…脱ごう?」
服って…ああ、濡れてるから…?
でも…なんか、嫌だった。
「き、着替えるから…出てけよ」
「は?」
潤は思いっきり、眉をしかめた。
「なんでさ。ここからがいいとこでしょ?」
「へ?」
そう言うと、にっこり笑って俺に馬乗りになった。
「ちょっ…何すんだよっ!?」
「脱がせてあげる」
「いっ…いいからっ…一人でできるっ…」
「だーめ…」
潤の白い手が、俺のTシャツに掛かった。
そのまま、子供みたいに裾をまくりあげられて。
「ちょっ…ちょおおおおっ…」
「あれ…脱げないな…」
濡れてるからするっとは脱げなくて。
腕の部分で引っかかってしまった。
「あ…脇腹…」
楽しそうに呟くと、俺の脇腹をつーっと撫でた。
「やめろよっ…」
止めたいのに、腕で引っかかったTシャツが邪魔で止められなかった。
「だって…翔くんだって、昔は俺のこと散々くすぐったじゃん…」
「それは昔の話だろっ…」
「あれ、すごく気持ちよかった…」
思考が一瞬、停止した。
「…はい…?」
「翔くんの手が…すごく、気持ちよくて…」
「じゅ、潤…?」
「俺、忘れられなかったんだ…」