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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第95章 それ以上に、好き


「別れよう」

桜が舞うなか、明日からどうするとか、これからの話をしようと思ってた。
さっきまで、いつも通りだったのに。

「なんで」
「ごめん」

理由は教えてもらえなくて、声が震えて──逃げ出した。
ヒロくんやみんなの声が聞こえたけど、足を止められなくて、泣いていた。
あの日、私はこれからの話ができると思っていた。
でも零はそうじゃなかった。
ヒロくんから、頻繁に連絡があったのは、暫く続いていたけれど──それも、ある日突然途絶えた。
12月、会う約束をして──
会いたかった。
会いたくて、会いたかった。
零がどうしてるか、ヒロくんは知ってるから。
そう、ヒロくんに会って私は──そのつながりを、感じていたかった。
別れることも、忘れることも、ありえない。
それほどまでに、愛していたから。
みんながいなくなって、ヒロくんとさえ連絡がとれなくなって──伊達さんが、亡くなって。
生きる希望のすべてがなくなったような感覚にあった。
それでも、どこかで零とヒロくんは生きてるって思うだけで、なんとか生きることはできた。
再会して、ヒロくんが亡くなったことを知って──でも、零とまた付き合うことができて。
好きで、好きで――
好きだから、別れても、好きで。

先輩に拾われるように働き始めたのは、今と何も変わらない。

変わらない。
大人になったつもりだった。
だけど、そうじゃなかった。

「零」

名前を呼ぶと、安心する。
傍にいると、安心する。
この匂いが好きで、温もりが好きで──

「○○」

静かな声。
大好きな、声。

「零」
「……なんだよ、幸せそうな顔をして」

だって──

「零がいるから、幸せなんだよ」

目を開いてそう告げると、穏やかに笑っている零がいた。


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