第10章 赤色の出逢い
研磨side
りんごが転がってる漫画みたい。
拾って渡した。
『見ないジャージだね!!県外から来たの?!』
わざわざ話しかけに来た。
研「東京」
と俺が答えると顔色が変わった。
なんかまずい事言った?
『サッカー部?』
恐る恐る聞かれた。
研「バレー部」
と答えると安心したように肩を撫で下ろした。
顔色も戻ったように見えた。
夢杏か…
クロ以外でいなかった。初対面でこんなに話しかけてくる奴。
『研磨の学校、強い?』
興味津々で聞いてくる夢杏
研「今は…強いと思うよ」
俺がそう言うとキラキラした目で
『かっこいい』
そう言われた。
『はっきり自分のチーム強いって言えるってかっこいいじゃん!!』
まるで花が咲いたような笑顔で話す夢杏。
自分の顔が熱くなっていくのがわかる。
それから少し話した。
初めて会ったはずなのに前から仲がいい奴みたいだった。
クロが呼びに来た。
研「またね夢杏」
俺がそう言うとまた笑顔で答える。
俺達は別々の場所に戻った。
それから気になっていた事をクロに聞いた。
研「ねえクロ。俺ってサッカー部に見える?」
黒「研磨が?まあ強いて言えば髪くらいじゃね?」
研「いやなんで髪?」
黒「なんかサッカー部ってチャラそうなイメージあんじゃん?まあ、研磨にチャラいの、チャの字もねーけどな!」
研「あぁ、そうゆう事」
黒「なんでだよいきなり」
研「夢杏に東京から来たって言ったらサッカー部?って聞かれたから」
黒「へぇ〜。研磨も人が言った事、気にするときもあんだなニヤ」
研「いや、気になったのは夢杏の反応。」
黒「反応?」
研「なんかに怯えてるように見えた。気のせいかもしんないけど」
黒「その割にはめっちゃ喋ってたろ!羨ましいわ〜俺も後で話そ」
研「ふぅーん。クロも気になってんだ」
黒「そりゃあんなに可愛きゃな〜」
研「あっそ」
黒「なんだよ!研磨!」
研「別に」
そうこうしているうちに、音駒のみんなの所までたどり着いた。