海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】
第4章 少し寄り道
マリィside
私達は船に戻った後、クルー達に祝福を受けてからすぐに出発した。そして夕食を食べたあと、私とローはこれからの話をしていた。
「次は、この島に行く」
そう言って、ローは地図上のある島を指さす。
「お前が家族を助けに行きたいのはわかってるが、その前に物資を調達したい。前の島では余裕がなかったからな。」
「わかった。その島のログは…」
「3日で溜まるはずだから、買い物が終わってから少し待つことになるが…我慢しろ」
「ごめんね、先、急がせちゃって。」
無性に申し訳なくなって、謝る。
「気にすんな。」
ローは座っていた椅子から立ち上がり、地図を片付けた。
「それ、クローゼットにしまっとけ。」
私は、ローの言う通り、ナミとロビンとの買い物で大量に購入した洋服類をクローゼットに片付けた。
そのまま、私はお風呂に入り、部屋着に着替えてソファに座り、本を読み始めた。
その後、ローもお風呂に入り部屋着に着替えて来る。そして、ローもベットに寝転がり、本を読み始めた。
なんだかそれが寂しくて私はローのベットの端に移動し、再び本を読み始めた。
「こっち来い」
ローの声が聞こえて嬉しくて、弾む気持ちを抑えながら、ベットの中央にいるローの隣に行って、座り直す。
すると、ローは私の膝の上に頭を乗せて、再び本を開いた。
恥ずかしかったけど、同じくらいに嬉しくて。
思わず笑みがこぼれる。
静かに、優しく、いつもは帽子に隠れている彼の髪を撫でる。
彼の全てが、愛しくてたまらない。
隣にローがいると感じるだけで、幸せだった。
これから、ローとずっと一緒にいられる、そう思うだけで胸がいっぱいになった。
そして、私はあることを思い出す。
これから…ずっと一緒。
そんな相手に、隠し事をしていてもいいのか。
私が…神の愛し子だということを打ち明けなくても良いのか。
そんなわけ、なかった。
ローは、きっと私が神の愛し子だと知っても、態度を変えたりしないだろうから割と落ち着いて口を開いた。
「ねぇ、ロー。」
手を止めて、話し出す。
「なんだ」
ローも、本から目を離して私の顔を見る。
「前、聖目族のこと、話したでしょ?」
「ああ」
「その時、神の愛し子の話、したでしょ?それで、あの、神の愛し子は…」
「お前、だろ?」
ローは、ニヤッと笑って、間髪入れずに私の言葉の先を紡いだ。
