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海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】

第3章 新しい旅


私は決心して、話し始めた。
「嫉妬…したの」
「え?」
「今日の朝、ロビンさんとローが話してるのを見て。ロビンさん綺麗だし、もしかしたらローがロビンさんのこと好きになったりするんじゃないかって。私なんか全然敵わないから…不安になったんだと思う…」
そう、一気にまくし立てて俯いた。
「ごめんなさい…話すの、躊躇してしまって…」
手をぎゅっと強く握って、目を瞑って、これから向けられる視線を、かけられる言葉を覚悟した。
「いいのよ、仕方ないわ」
「そりゃ、怖いわよねー」
しかし、それは予想に反し…というか、思っていたとおり…とも言うかもしれない。それは、とても優しい声音だった。
それを聞いて、2人を疑ってしまったような気がして申し訳ないと同時に恥ずかしくなった。
「やっぱりトラ男くんのことだったのね。なんだか思ってたよりさらに可愛い悩みで微笑ましいわ」
「大丈夫よ、マリィ!トラ男くんはあんた一筋だから」
「えぇっ!?」
一気に顔が熱くなる。
「だって、トラ男くん、マリィに対してすこぐ優しいのよ?知ってる?あんたのことを一番気にかけて、一番よく見てるんだから。」
ナミさんの言葉にロビンさんはふふっと笑って、同調する。
「そうよ?トラ男くんは、あなたに関しては本当に別人みたいなのよ。だから、不安になる必要はないわ」
ナミさんとロビンさんが微笑む。そして、ナミさんが思い出したように、「あっ!」と声をあげた。
「そういえば、マリィ!」
「ん?」
「いい加減、「さん」付けやめない?」
「確かに…そうね。他人行儀だから、少し気になってはいたんだけど。」
「ナミ、ロビン、って呼んで」
「え、いいの?」
「いいに決まってんでしょ!」
「じゃ、じゃあ………ナミ、ロビン。」
「ん?」
「なにかしら?」
私の言葉を待つ2人。そんな2人に、私は精一杯の感謝の気持ちを込めて、精一杯の笑顔で一言告げた。
「ありがとう」

ナミside
マリィが、私達に花が咲いたような笑顔を向けた。
それは私でさえも思わず見とれるような笑顔で。
一体マリィは何を不安に思ったのか。
こんなに愛らしい笑顔を、トラ男くんが離すはずなんてないのに。
「マリィは、もっと自信を持ってもいいと思う」
「え?」
「あんた、美人なんだから。笑顔の方が似合うわ」


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