海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】
第5章 情報収拾
マリィside
「……ねぇ、嘘でしょう?」
「………」
「…………嘘よね?お願いだから冗談だと言って」
「………………………………冗談だ」
「…そんな真顔で言われても」
「なんかまるで船長が浮気でもしたみたいですね」
「確かに」
「あ?」
「すみません……」
浮気なんかすると思ってないけど…
それにしても信じられない……
「でも、すごいじゃないですか、1億5千万なんて。」
「嬉しくない…嫌…」
「なんでっすか?だって億超っすよ?」
「だって私、海賊じゃないし…」
そもそも何か悪いことした?
「お前、あの島で海兵軽く蹴散らしたろ」
「…うん」
「しかも、神の愛子だと知られたからな。当然の額といえる。」
「これからどうなるの…」
私は家族を助けたいだけなのにな…
「安心しろ、お前を殺させやしねェよ。どれだけ懸賞金が高くなろうが、俺が守ってやる」
「うん、ありがとう、ロー」
「キャプテン、カッコイイ…!」
ローはとても頼りになるけど、やっぱり守られてばかりは性にあわない。
「でも、私も自分の身くらい自分で守れるように頑張るね」
そうして、背を預けあって。
「それで、一緒に戦えるようになるから。」
「なかなか言うじゃねェか」
ローはニヤリと笑うと、少し屈んで私の項に手を添えて、自らの額と私のそれをコツンと合わせた。
「付き合ってやる」
「うん、ありがとう」
「けど、無茶はすんなよ」
「…うん」
やっぱり、安心するなぁ…
「俺達いるんですけど…」
「まぁ、いいか」
「頑張ってね、マリィ!」
「おい、お前ら、船を海上へ出せ」
「アイアイ、キャプテン!」
「マリィ、甲板へ行くぞ」
「うん」
「俺は厳しいが」
「お願いします、師匠!!」
こうしてこの日から、蒼導石を武器とした訓練が始まった。
甲板へ出ると、心地いい潮風が頬を撫でる。
蒼導石を変形させ、ローと対峙する。
「お前は、前に聖目族の子供を助けたとき、力の加減が出来ていなかったな」
「うん…助けなきゃ、ってことしか考えてなかったから」
「お前らしいが、それだけじゃダメだ。その武器を使う時、力を使うんだろ?」
「うん」
「それなら、的確な攻撃をしなければ、すぐ力が尽きる」
確かに…