Dr.Heart Stealear [ONE PIECE]
第1章 頂上決戦
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フッ…とこっちをみた細身の男。
フワフワの帽子を被っている。
あ、目が合った。
それを合図にするかのように周りの男達+ケモノが振り向いた。
「「「うわぁあぁぁあァあ!!」」」
あまりの声に体が強張った。
帽子の男が私の後ろの荷車に気づき、隣のケモノに話しかけた。
「ベポ、中に入ってきたら手伝え。」
「アイアイ!」
なるほど、と思い荷車を運び入れる。
「手伝うよ。」
「あ、ありがとう。」
外の世界を知らない彼女は、白クマは普通喋らない、という概念がないからか、普通に受け入れた。
そして気づいた事は、いつの間にか男達は黙ってこっちを見ていたという事。
「あ、あの…姉様が…食事を用意したので…」
「「女帝の料理!?」」
「わ…私が作りました…すみません。姉様はルフィ様の方に念をいれていて…」
キャスケット帽の男とPENGUINという文字の男が近づいてきた。
「「いやぁ!君の料理で十分だ!ありがとうございます!…女の料理だ…!」」
最後の方は聞こえなかったが、反応が良くて助かった。
「あそこに座ってるのがキャプテンだよ。」
「ありがとう。えと…」
「ベポ!よろしくね!」
「ベポね。私はなまえ!よろしくね。」
ベポに言われた人に近づき挨拶をする。
「はじめまして。なまえです。ルフィ様を助けてくれてありがとうございました。姉様もすごく安心したようで。」
「そうか。」
………会話がない。
あっ、と思い立ち上がった。
「出身はどこですか?」
「…北の海だ。」
「ノースですか…」
荷車に近づき、酒類の中から北の海の酒を取り、合いそうなものを少しずつ皿に盛り付けた。
「よかったらどうぞ。」
「…あぁ、すまない。」
そういいながら酒を口にする姿に少し見惚れた。
初めて見た男だ。素直にかっこいいと思った。
「美味いな…」
「え…」
「酒も、料理も美味い。」
「ありがとうございます!」
真っ直ぐ目を見て言われた事に少し戸惑った。
綺麗な顔してる。
隈はあるが、それすらも色気に感じてしまう。
「あの、」
「ん?」
「いつまで、ここに居ますか?」
「そうだな、あんまり長くいるのはお前のとこの姫さんが許してくれねェと思うし今日中だな。」
「そう、ですか…」