第4章 Loving you is Killing me.Ⅱ 前編
「ふざけたこと言わないで、ほら、行きますよ」
「なんだよー、ジュニア君も俺と飲みたかったんだろー?」
肩を組むと、また、腕を振り払われる。
「重いです」
「ケチ」
「………………」
「あー!もう、いいよ!行こう行こう!」
そう言ってオフィスの近くの店に入ったら……
またか……
なんだよ、2部ヒーローズ……なんでいつも俺らの先回りしてんのよ。
「店、変えましょうか?」
昼間は顔を逸らしたおっさんが、今度は俺の顔をチラリと見てきた。
「いや、ここでいいんじゃね?」
そう言って、アイツらとほど近い席に俺らも座った。
すると、おっさんと千代紙以外のヒーロー達が挨拶にきた。
適当に挨拶を交わし、俺らも飲み出した。
「おい、ジュニア君。あんた、ペース早すぎない?」
「え?」
ふと振り向いた顔が……うわっ!目がトロンって!!!
なんだこの表情っ!!!
あ、そういえば昨日、寝てなかったみたいだな……
ヤッバイ顔してんなぁ~……
思わずその色気にあてられて、唾をゴクッと飲んでしまう。
すると、こちらを見ていたタイガーのおっさんに気づいた。
タイガーのおっさんは、俺に気付くとパッと視線を外し席を立った。
「ジュニア君、ちょっと待っててね」
俺はおっさんがこちらを見てるいるのをもう一度確認してから、態と耳元で囁いてやった。