第4章 Loving you is Killing me.Ⅱ 前編
「いいの?アンタもなんか、聞きたいことあったんじゃないの?あの子に」
「いえ、僕は……特に……」
「あっそ」
俺たちはそのまま、シャワールームに行った。
黙ったままシャワーを浴びる。
ロッカーの前に立ったとき、ジュニア君のロッカーにさっき渡されていた物が見えた。
赤のウサギに……
緑の……なんだ?あれ?動物……?
あっ!
タイガーだ!!!
俺は、その折り紙2つをバッ!!!と取り上げた!
「ちょ、何するんですか!?」
「いらねーだろ!?こんなもんっ!」
「貴方には関係ない!」
「はぁ~?あんだろ?俺にも!」
「どう考えてもナイですね。返して下さい」
「………………」
今度は俺がダンマリの番だ。
「はぁ~……いいですよ、もう。それは僕に必要のないものなので」
その言葉を聞くと俺は、ぐっと手で握りつぶした。
こんなタダの紙……
すぐに小さくなって、ぐちゃぐちゃになるんだ……
「もう、考えんな」
「……………………」
やっぱり次はジュニア君がダンマリの番だったな。