第4章 Loving you is Killing me.Ⅱ 前編
昼からの業務は、デスクワークで座りっぱなしだった。
「あぁーっ、もう限界っっ!!!」
「は?」
「悪ぃ!ちょっと身体動かしてくるわ、後、よろしく~」
「ちょっと、ライアンっ!」
俺は尻がむず痒くなってきたので、トレーニングセンターに向かった。
あんなデスクワークなんか、俺様の仕事じゃねぇよなぁ~~~
昼間のこの時間、他のヒーローも来ていないこの広いトレーニングセンターで、1人汗を流す。
はぁ~
身体動かしてる方が、よっぽど気が楽だ。
すると、トレーニングウェアに着替えたジュニア君がやってきた。
「あれ?ジュニア君もサボリ?」
「あなたと一緒にしないで下さい」
「えー?なんでよ。いいじゃん。一緒で」
「………………」
また、ダンマリかぁ~?
ん?
「…………今日は、身体を動かしたい気分なんで」
「いいねぇ~!帰りは飲もうぜ!」
「いえ、結構です」
「なんで?」
「………………」
あ、また黙った……
ま、いっか。
黙々と身体を鍛える俺たちの間には、
マシンの無機質で一定の音が鳴り響いていた。