第21章 背徳のシナリオ ~前編~
薄暗い部屋の中、俺は自分の服を脱ぎ捨てた。
そしてさんの、服も脱がそうとしたら
「すごい筋肉……」
俺の腹筋を撫でてくる。
「まぁ、鍛えてるから」
「触ってもいい?」
「好きなだけどうぞ」
「ほんと!?やったー!」
なんて言って、ほんとにベタベタと腹筋、胸筋、上腕二頭筋、背筋なんかを触ってくる。
ま、俺もわざわざ力入れて、筋肉出してんだけど……
「虎徹君って、背中の筋肉もキレイなんだね~足はねいつも細くて長くて格好いいなぁ~なんて、思ってたんだ~」
なんて俺の太腿も撫でてきた。
そんなとこ撫でられたら……ねぇ?
「俺も触っていい?」
「贅肉?」
「うん。気持ちいい……フカフカして……」
「……ぎゃあーーー腹肉、揉まないでええええーーー」
「ダメ。もっと色んなとこ、揉む」
「オヤジ臭い……」
「中年だもん……」
「可愛い中年だなぁ~」
さんが俺の頭を抱き抱えるようにしてきた。
そうなったら俺の目の前には、さんの豊満な胸が……
「ごめん、やっぱり脱いで。俺、もうダメだわ。早く愛し合いたいっ!」
「うん……でも、ごめんね……こんなおばちゃんで……」
「あーーーもう、気にしないっ!俺のさんは、可愛いからいいのっ!ねっ!」
「そんなこと言うの……虎徹君だけだよ……」
そんなの当たり前だっ!
さんの良さを、他の男になんて知られたくないっ!
だってさんは、俺だけのさんだから…………