第16章 if...
「おとうさんの心は、ずっとないてるのにっ!それをそとに出さないと、おとうさんの心が、しんじゃいます!!!」
箍が外れた……
バニーが死んでから
初めて声を上げて泣いたんだ……
葬儀から数日が過ぎていた……
当たり前にあると思っていた幸せ
ずっと永遠に続くと思っていた3人の関係
それがこんなにもあっさり、幕を降ろすなんて……
苦しかった
そうだ、吐き出したかったんだ
俺が泣いてしまうと、バニーがいなくなった事実を認めちまう
それがイヤで、どーしても泣けなかったんだ
でも、違う
これは事実で……現実なんだ
バニーは確かに生きていた
俺と一緒に
そして俺に大事なモンまで授けてくれたんだ
ジュニア
俺はお前と生きていく。
もちろん二人だけじゃない
俺の愛する家族と……
もちろんバニーも一緒に
だから今だけ……
今だけ泣いても
怒んなよ、バニー……
今だけだから……