第26章 学秀オチ③
ニュース『臨時速報です!東京都〇〇市の椚が丘中学の裏山に突如として光のドームが出現し、現在政府による記者会見が行われる模様です。』
なに…これ………。
私は持っていた紅茶のカップを落とす。
その様子を黙って学秀と理事長先生が見つめる。
『行かなきゃ…。』
私はすぐにリビングのドアめがけて走り出す。
その腕を学秀が掴む。
学秀『どこへ行く?』
『お願い。学秀。行かなきゃならないの!』
学秀『危険だ。まぁはここにいろ!』
『………コロ先生に、会いたいの!私たちの、大切な先生なの。お願い…。学秀。』
学秀『コロ先生…?』
その様子を見ていた理事長先生は…。
学峯『まぁさん、恩師にきちんと伝えてきなさい。』
『はいっ。』
そう言って私は走り出した。
一目散に学校への道を走る。
コロ先生…!無事でいて…。
『まぁ!』
『カルマ!ニュース見て、行かなきゃって!』
カルマ『あぁ、みんなそうだよ。さ、急ごう!』
私たちは走った。
けれど、学校への道は既に政府によって封鎖されている。
続々とみんなも集まってきた。
ひなの『まぁ!』
『ひなの!コロ先生は…。電話も繋がらない。』
その頃、世間には、政府から、凶悪な生物があろうことか教師をして、身を隠していた。という報道が流されていた。
マスコミ『いたぞ!あの子たちだ!』
ライトとカメラを持ち、複数のマスコミが私たちにマイクを向ける。
記者『つらかったでしょ〜?もうほんとの事言っていいのよ?』
記者『怪物から解き放たれた今の心境を!』
ひなの『言われてるような悪い先生じゃないの!』
『ほんとに私たち生徒を1人ひとり見てくれる、優しい先生なんです!』
記者『おい、この子たち2人アップで撮れ!』
私たち2人が生中継でテレビに流れる。
浅野家ーー。
画面に映るまぁを見る。
学秀『まぁ…。無茶なことはするなよ。』
学峯『浅野君。私はこのまま会見を開かなくてはならない。君は、ここで留守を頼めるかな?』
学秀『分かりました。』