第26章 学秀オチ③
冬休みが明け、私たちは、コロ先生が爆発する可能性が1%以下だという事を突きとめる。
けれど、ここまでの道のりは決して簡単ではなかった。
あの演劇発表会の後、カエデがE組の元担任、雪村あぐり先生の妹であり、触手を隠して、コロ先生への復讐のために、この学校へ来たこと。
コロ先生の死神と呼ばれた過去の話。
クラスがコロ先生の命を助けるか助けないかで分裂をし、クラス内サバイバルで意見を決めたこと。
国際宇宙ステーションをハイジャックして、データを盗んだこと。
学秀にはコロ先生のことは話せない。
きっと落ち込んだ私に何かを感じてはいただろう。
けど、それを探ることはせず、ただ優しく見守っていてくれた彼は、本当に私を大切にしてくれている。
全て終わったら、ちゃんと全部話すからね…。
進路相談が終わり、一週間後に卒業式が迫る。
私たちはこのまま何事もなく終わる。そう思っていた。
甘かった。
世界各国で、念密に、用意周到に計画されていたんだ。
コロ先生を確実に暗殺する計画を。
私は、学秀の家のリビングで紅茶を飲んでいた。
お手伝いさん『おかえりなさいませ。旦那様』
理事長先生がリビングに入ってくる。
『理事長先生!お邪魔してます。』
学峯『あぁ、まぁさん、こんばんは。
なんだかもうお嫁に来たみたいな気がするよ。なんなら、お義父さんと呼んでくれてかまわないよ。』
『あはは…気が早いのは似た者同士だね。笑』
学秀『ふっ。ま、遅かれ早かれそうなる。僕もその意見には賛成だ。』
『珍しく意見が一致してる…。』
その時、テレビに速報が流れる。