第13章 青い炎
「その目が気にいらねぇ!
希望持ちながら、心のどこかで俺を見下してる目だ!」
黒い炎を身に纏いながら
ヒルトへ急接近するアドラ
ヒルトは振りかざされる拳を腕で防ぎ
そのまま体術での攻防が続く
「力を持ちながら
どうして自分のために使わねぇんだよ!
世界のためなんて馬鹿げてるだろ!」
「・・・」
「世界のためってのは
世界を維持するために使うってことだ!
今の世界を維持なんて、俺は許さねぇ!
腐った奴らが上で踏ん反り
真面目に生きようとする奴らが
利用されていくこの世界なんて
維持させる必要ないはずだ!」
アドラの炎はヒルトを守っていたローランの力を弱め
次第に侵食していく
それでもヒルトは攻撃に変えることなく
黙ってアドラの話を聞きながら
攻撃を防いでいく
「腐ったやつは排除し、
俺は自由になる!
そのために力が必要なんだ!
インドリームの力ってのは
そのための力だろ!?」
受け流していたアドラの拳をヒルトは掴み
そのまま背負い投げをして地面に叩きつける
「その考え、あんたが言ってる
腐った奴らと同じだろ」
「!?」
「自分のことしか考えてないから上層部がいるから腐るんだ
だから、その下にいる真面目な人が苦しむんだろ」
「・・・知ったように言いやがって・・」
「俺達が旅してきた中で
腐った奴らは沢山いたし、皆んな魔族になったよ
けど、魔族だけが敵じゃない
そういう奴らを倒すために、俺達はいるんだ
この夢を持ってる限り、俺達から力を奪っても
あんたには使いこなせない」
「人間でも・・敵なら倒すってのか?」
「どういう形で倒すことになるか
今はわからない
けど、俺は躊躇しないって決めてる
これ以上、誰も悲しい思いをさせないために
出来ることはするつもりだ」
「・・そこまで言い切るなら
どうして俺から力を奪われる事を心配してたんだ
俺には使えないとわかってたんだろ」
「君の口から、力をどう使うのか聞きたかった
場合によっては本当に奪われかねないからな」
「ならヒルト・クローズ
俺はお前に賭ける
本当にお前がどんな敵でも倒す決意があるのかな」
そういうとアドラは姿を消し、精神界から魔力が一切感じなくなった
ヒルトはアドラが外の仲間に危害を加えようとしていると
直感で感じた
「ローランさん、今すぐ外に出してくれ!
あいつらが危険だ!」
「わ、わかった!」
