第13章 青い炎
痩せた男はヒエンの前に座り込み、その後ろから屈強な肉体を持つ火族の戦士たちが集まる
「俺たち火族は金で雇われ、亜人側についた。
つまり、お前は敵の罠にかかったんだよ」
「な・・んだと?!
俺は、お前達の仲間から・・助けてほしいって・・」
「あいつらはお前をここにおびき寄せるために演技してるだけだ
知ってるか?
この戦争は元々、亜人と魔族が結託して一つの国を侵略しようとしたことが原因だが、そもそも敵はインドリームを倒すためだけに動いてるだけだ
たまたま通りすがりの国の領域に足を踏み入れたことで、人間たちが勝手に侵略されたと勘違いしてる」
「!」
「つまり、お前を拘束すれば全て解決するんだよ」
「俺を・・殺す・・・・のか?!」
「それは上の奴らが決めるだろ
恨むなら、インドリームとして表に出てこなかった己の弱さを恨むんだな」
「待って、俺は」
頭部を鈍器で殴られ、ヒエンの意識がとばさる
「火族は仲間であるヒエンを敵に売ったってことか?!
あの負傷してた兵士も、全員裏切ってたのかよ」
心の底から信じられない
そう言いたいようなヒルトに、ヒエンは遠くを見つめた目つきで答える
「彼らは本当に戦争なんてしたくなかった。
けど、俺はインドリームとして表にでないような生き方をしていたせいで、一族が戦争に加担することになり、不要な傷を負った・・・
だから、俺をインドリームの座から引きずり下ろしたんだ
彼を後継者として選び、傀儡を作ろうとした。」
景色は一変し、ヒルトは結界の中で閉じ込められ
幼いジェイクとアドラと対面する風景が映される
それはジェイクの記憶で見たものと同じであり
ヒルトは急に頭痛に襲われる
「うっ!」
「すまない、俺の魔力を流し込みすぎたようだね。
でも君にはわかってほしい
インドリームという力はとても繊細で、
中途半端な心では維持できない。
俺から奪い、友を救いたいなんて甘い感情だけでは
到底使いこなすなんて出来ないのさ。」
力を無理矢理奪われた過去のヒエンは廃人のようになった状態で、火族に捨てられ凍えるような寒い夜に遺跡の前で倒れいた
そこにマントを被った男が偶然通りかかり、ヒエンに息が残っていることを確認する、急いで介抱し、自営の病室で寝かし、薬を投与していた