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IN DREAM2

第13章 青い炎


その瞬間、アドラの目は血走り、切り落とした傷口から
傷一つない状態の手足が瞬時に復活した

「なっ?!」
驚異の再生能力にジェイクはわずかに体がこわばる
あのクライヴでさえ上回る自己再生治癒能力
それが出来たのは、ヴァンから渡されていた黒い球体のおかげだ
これを使えばお前の本当の力が出せる―――
そう言われ、素直に手に取った玉は
闇の神の肉体を媒体にして作り上げられた試作品
アルトリアを含めヴァン達はとある目的のために
実験を重ねる必要があり、そのためにはサンプルの実用も必要だったのだ
アドラにとってそれがどんな目的でも、自分が実験台でも構わなかった
だた願っていた自由という夢が叶うなら。

ドクンッと心臓が大きく脈を打つ音が耳の奥まで聞こえる
その音は更に大きくなり、遂にはアドラ自身が締め付けられるような感覚になる
「っ・・」
握っていた剣を落とし、両手で胸を抑え、俯きながらふらつく足元を見つめる
ジェイクが何か叫びながらこちらに向かってきている
だが、アドラの意識は外の声より内側で響く自らの肉体の変貌する音のほうが大きかったのだ
闇の魔力が膨れ上がり、肉体と心を蝕んでいくのがわかる
だが、それでも抗うアドラの意志
その強い意志と取り込んだ炎のインドリームの力が調和させ
暴走することなく闇の力が馴染んでいく

「アドラ!!
おい、アドラ!?」

両肩をつかみ、必死に声を荒げて叫ぶジェイクに
アドラはようやく声が聞こえた

「お前から感じる魔力がおかしい!
何したんだよ?!
これじゃあまるで・・・」
「まるで本当の魔族ってか?
いいや、そんなものじゃない
俺は魔族すらも超越した存在だ」

腕を大きく振り払い、そのまま黒い炎をジェイクへめがけて放つアドラ
「くっ!」
炎を防ぐために距離をとり、後退するジェイク
「魔族から進化した存在はそうそういないが、稀に肉体が次の進化へ進めるために変化し、強化された新たな肉体や能力を生み出す。
ただ闇の衝動にかられるだけではなく、知性をつけた存在となり、人格は人間だった頃のまま引継がれる
そういう進化した存在を人々は魔人と呼ぶ、だったか。」
頬にかすった黒い炎を消し取り、ジェイクは過去に読んだ古い文献の内容を思い出し、口にする



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