第13章 青い炎
ヒルトは大剣で正面の攻撃を、その他からの攻撃は風を纏う事で防いだが、ジェイクはそうはいかない
ヒルトやキミとの先の戦闘で消耗した魔力が完全に元に戻らないまま連戦のため、無駄な魔力消耗はできない
ほとんど両手につけた手甲と少しだけ宿した炎だけで
アドラからの攻撃を防いでいたのだ
だからこそ、隙がとても生まれやすかった
ジェイクの足元から巨大な蛇が口を開けた状態で地面を突き破り
そのまま飲み込もうとする
「!?」
「ジェイク!」
とっさにヒルトがジェイクをおしのけ、自ら蛇の中に飲み込まれる位置に立つ
「ダメだヒルト!」
突き飛ばされたジェイクはヒルトの手を取るために手を伸ばすも、そのまま蛇は口を閉じ、ヒルトを丸呑みしていく
「やめろやめろやめろ!!」
焦りながらジェイクは全力の魔力を練り上げ、炎の拳を蛇へ向かって放とうとするも、すぐに蛇はアドラの影の中に消えさる
「ヒルトを殺したのか?!」
「早とちりするなよ。
まだ殺すわけないだろ
だが、あの風のインドリームはいつでも殺せるように準備できた
あとはお前だ、ジェイク!」
「アドラ・・お前・・!」
瞳を真っ赤に光らせ、魔族特有の尖った耳へ肉体が変貌し
獣のような尖った犬歯を見せるように息を吐き、アドラは闇の魔力を増幅させていく
「お前を殺すのに本気はいらない
だが、出し惜しみもしたくないからな。
すぐに殺してやるよ、ジェイク」
「来いよ、アドラ!
お前に根付いた呪いは、俺が焼き尽くす!」
激しく炎がぶつかり合い、アドラの剣先がジェイクの頬をかする
傷口の皮膚がただれ、火傷をしたように熱くなる
(毒か!)
ジェイクはすぐに腰ポケットから薬を取り出し、小さな小瓶に入った液体を飲み干す
(ここに来るまでにユリエフが万が一のためと言って
俺にくれた解毒薬は3本・・今ので1本飲んでしまったなら
あとは・・)
「よそ見なんて余裕ってか?!」
「!?」
目前までに迫っていたアドラの剣を叩き返し、ジェイクは炎を凝縮し、アドラに高熱の火の弾を投げていく
追尾型の炎の弾はアドラの腕や足に当たるとそこから
魔力が練れず、攻撃と移動の手段を一時的に失う
「インドリームの力で俺を戦わせないようにするってか?
だが、そんなの意味がねぇんだよ!」
火傷を負った手足を切り落とし、握っていた黒い球を口の中に放り込む
