第13章 青い炎
「避けれるとおもってるの?
次で終わりなのよ」
右目を抑えながらも、怯まずキミは眼球をジェイクへ向ける
「消え失せろ!
ヴォンダホーレ・ジャディスゴルゴーン≪地獄狩り眼≫!!」
先よりも強力な波動砲
本来なら何度か出せる魔眼の力を集約し、一度で殺傷できるようにジェイクへ放つ
「炎よ、世界の夢よ
俺に力をかしてくれ」
全力で魔力を練り上げ、波動砲を正面から受け止めるために炎の壁を造り出すジェイク
炎の壁は何重にも重なり、波動砲を伏せで行くが、1枚、また1枚と波動砲の力に破れ、波動砲はジェイクの目前まで迫っていく
「ぐっ・・!」
炎の壁を作っていた両手は灼熱を帯びたように火傷を負い、激痛がジェイクを襲う
インドリームの力を酷使し、更にすぐそこまできている波動砲の瘴気に浴び肉体が限界を迎えつつあったのだ
(まだだ・・ここで死ぬわけには・・)
過去の記憶がフラッシュバックした
アドラと共に過ごした日々と、インドリームとして旅をした日々がジェイクの頭の中で鮮明に呼び起こされたのだ
これは、走馬灯ではない
今を生き、自分が何のために戦うのか、何の夢を持っているのか自覚するために無意識に考えた結果だ
「あいつを救うためにも俺は・・こんなところで・・終われないんだよっ!!!」
消えかけていた炎はジェイクの声に応えるように
再び威力を増し、獄炎と化して砲撃を押し返していく
「うおおおおぉぉぉぉ!!」
「なんでっ?!」
負けるはずがない、この禁術で負けたことがない
なぜこちらが劣勢になるのか、キミには理解できなかった
それもそのはず、キミは完全にインドリームという存在を理解していなかったのだ
例え他者から奪ったことで得た力でも、他者を救うという信念の元で生まれた夢を持ち続ける以上、インドリームの力は応える
例え、歪な在り方だとしても、重要なのはそこではないのだ
何も理解できなかった
目の前で闇の眼球が炎に焼かれ、消し去る光景も
自ら敗北する原因が、全てジェイクの計画通りで
それに気づくのが遅かった己自身にも。
「ありえない」
右目が無くなったことによる激痛に耐えながら
キミは両手に火傷を負いながら、勝ち誇ったように笑いながら見つめるジェイクに怒りが止まらなかった