第13章 青い炎
「ふん、あたしがこれ以上力を発揮する必要なんてないわ
無駄なことは嫌いなの。」
「そうか?
そのわりには時限式の術で俺達を殺そうとするなんて
随分時間を無駄にしてると思うぜ?
それとも、’’そうせざるを得ない理由’’があるのか?」
「うるさい」
「それにお前なら気付いてるはずだ
今のアドラが魔族となってる危険も、ヴァンと組んでるリスクも、あいつが本当にしようとしてることは革命なんかじゃない」
「うるさい・・」
「そもそも、この結界で殺し合いなんてバザンが言い出した時点でおかしいって気付いたよ
もし俺達を止められなかった時の保険なんだろ
もし死んでしまった時、自分たちの肉体をアドラの肉体へ繋げ、補給として使い、少しでも生き永らえさせるための!」
「うるさいって言ってるのよ!」
声を荒げながら叫ぶキミ
その右手には背後に浮かせていた3枚の呪符を取り、
言葉にならない呪文を呟き、影を媒介とした人型の魔獣を召喚させる
(よし、力を使い始めたな
このまま使い続ければ、きっと雷のトリックも暴ける)
「知ったような口をきかないで!
あんたみたいな半端物がいるせいで、アドラはずっと苦しんでる!
その苦しみから解放し。自由にできるのはあたし達しかいない!
それがどんな方法であってもね!」
「自分の命を引き換えに与えられた自由なんて、あいつは欲しがってない!
それはただのエゴだ!
それとも、あいつがそう望んだのかよ?!」
理性なく襲い掛かってくる魔獣と攻防を繰り返す中、カウントダウンが着実に進み、息苦しさが増す
それでもジェイクは諦めず攻撃していく
ヒルトが切り開く道筋が見えるまで、最大限時間稼ぎするために――――。
「アドラだってそんなこととっくに理解してる!
火族は目的のために手段を択ばない!
アドラの夢はあたし達の夢!
そしてあたしたちは火族で死風の暗殺隊
こういう生き方をすることが存在意義なのよ!」
次々と魔獣を召喚し、ジェイクの腕、足を噛みつき
鋭い牙は血肉に飢え、容赦なく噛み千切ろうとしていく
「っ・・・
それでも・・それでも俺は・・・!
認めるわけにはいかねぇんだよ!」