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IN DREAM2

第13章 青い炎




吹き荒れる砂風の中、ヒルトとジェイクは少し俯きながら進んでいた
「視界が悪いな」
先頭に歩くヒルトは一向に止まない砂風にしびれをきらし
右手で振り払う
インドリームの力によって風を止めたことで風は止み、広大な砂漠が目の前に広がる
丸みをおびた屋根の建物が砂の中から顔を出すように埋もれ、
照りつける日差しは現実と変わらない程の猛暑だった
「ここって・・」
かつて火族として暗躍し、滅ぼした街の廃墟
ジェイクにとって見覚えのある光景だ
「俺さ、ずっとわからないことがあったんだ」
ジェイクが何を思って砂漠に沈む廃墟を見ながら話すのか、過去を観てきたヒルトにとって理解するのに時間はかからなかった
「今まで俺が関わって壊した街、人を殺した感触、裏切った時の罪悪感、全て忘れたことがない。
火族の精鋭なら、こんなこと覚えてる必要ないんだ
そんなこと覚えるくらいなら、別の事に力を注ぐからな・・
けど、ここにいる俺の心が確かに言ってる
’’こんなことは間違ってたんだ’’ってな」
「ジェイク・・・」
「ヒルトのことを裏切って、アドラを救うため火族として生きることが正しいと思う俺と、インドリームとして生き、他の方法でアドラを救うことが正しいと思う俺がいつも交差していつも頭の中がぐちゃぐちゃになった理由もわかる
俺はずっと、俺自身と向き合ってなかったんだ
だから火族の呪いなんかで多重人格化なんてする。」
ゆっくりを砂に沈む足を前に、一歩づつ踏み出し
屋根の上に飛び乗るジェイクは座り込む
「なぁヒルト、俺の意識の中に入ったり、クライヴの記憶の中に意識とばしたりするその力、インドリームの力でしてるんだよな?」
「そうだな、俺の魔力を相手の中に流して・・・説明すると難しいんだよなー
それがどうかしたのか?」
「それ、これから使わないでくれ
特に、アドラの前ではな。」
「え?」
「あいつは完全な炎のインドリームとなって自由を手に入れ、革命を起こすつもりだ
それにはローランの魔力と、ヒルトの魔力が必要になる
インドリームの力を共鳴させれば、インドリームの肉体を持ってないアドラでも成せれるからな」
「ジェイクはローランさんが何者か知ってるのか?」
「あの人は」


「あの医者はもう一人の炎のインドリームよ」
「!?」

突如現れた女性の声に、ジェイクとヒルトの視線は一点を見つめる


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