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IN DREAM2

第13章 青い炎



「させない!」
目前でナイフは岩石に突き刺さり、イリヤが動きを止めたことが分かり、アランは後転しながらビーチェから距離をとる

「イリヤ、助かったわ」
「アランちゃん、絶対あの毒にふれちゃだめだよ
イリヤの力でも防ぎきれないから」
「あの毒は何なの?」
「魔力のつなぎ、細胞のつなぎ、全ての’’繋ぎ’’を絶つ毒だよ
あの毒のせいでイリヤの一族は肉体ごと消滅したの
魂も、天界へ行くことなくね」

死した者の魂は天界へ必ず通過し、その魂の質に見合った次の肉体へ転生する
それがこの世界のルール
だから闇に堕ちた魔族の魂は通常なら天界へ行かないが、インドリームの力で解き放たれることで本来の軌道に沿うことができる
だが、それは魂の核となる魔力があるからこそだ
イリヤが言っていた’’繋がり’’が絶たれてしまえば
魂と魔力の核は分離し、文字通り消滅する
それはつまり、天界に召されることなくなるということだ

「そんな毒・・ただの火族がどうやって?!」

「あら、忘れたのかしら
あたし達火族はどの種族と盟約を結んだのか」

「闇族・・・
そうか、そこから毒を入手すれば納得だわ」
「入手したのは毒をつくる元となる術式のみよ。
これは複数の改良を加えたからこそ出来たの
例えばこの毒に腐食されないための刀身を造る為に
人魚の鱗を素材とする、とかね?」

「なんですって?」

アランの表情は固まり、ナイフの刀身に視線を送る
毒を纏いながらも日光を浴びることで異様に輝く刀身
目をこらしてみれば、鋼で構築されたものではなく
小さなターコイズ色の鱗が引き締められていた

「その鱗・・・人魚・・・まさか」
「そう。密漁した水族の下半身の鱗。
あなたのお仲間から作ったのよ」
「?!」
「水族のあなたに言っても知ってることだと思うけど
水族の鱗はどんな鋼よりも強く、酸化しない性質から
毒耐性を備える鎧を造るのに必要な素材でね。
けど、ただ鱗を使うだけじゃ駄目。
鱗は鮮度が命で、人魚の生命と比例して効力を発揮してる
だから、生きながら作る必要があったのよね~」

ナイフを丸く円を描くように振りまわり、
毒を空中に固定させた途端、そこから幼魚が水中を泳ぐように尾鰭を動かし、勢いよくアランの元へ襲いかかる

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