• テキストサイズ

IN DREAM2

第13章 青い炎



ライセイの右隣に立っていたアランが
周囲を警戒しながら話しているうちに
ライセイは勝手に歩き、クナイに近づく
「ちょっ、ライセイ?!」
まるで取り憑かれたようにクナイへ歩き出すライセイを
アランを手を伸ばして止めようとするが
その手は届かず、ライセイの体が透けて消えて行く

「?!」
何が起きたのか理解できないまま、ライセイは
瞬く間にクナイと共に完全に姿を消す

「ライセイ?!」
ライセイが消えた場所に駆けつけるヒルト
だが、そこにはクナイが刺さった跡しか残っていなかった


「そんな心配するなよ、インドリーム」
「!」
空間に響く若い男の声
嘲笑うように話すその声に
ジェイクは眉間に皺を寄せて男の名を口にした
「バザン・ベクレル!」
「バザン?!
さっき言ってた
キミとこの空間を作った奴か!」

「その通り!
俺が火族第三魔術師の一人、バザン・ベクレルだ。」

姿が見えないバザンを探すように
ヒルトは大剣を構えながら、周囲に視線を向ける
「よろしくな、ヒルト・クローズ」

ぽん、とヒルトの右肩に手を置き、いつのまにか
向かい合うように立って話すバザン
「!」
気配を感じ取れなかったヒルトは
真横に立つバザンに触られる

その瞬間、ボゴッという音が耳元で鳴り、
ヒルトは上腕から肩にかけて
骨が押し曲げられ、複雑骨折を起こす
「がぁ?!」
「!?」
「おっ!
意外と呆気なく潰れんだな」

「ヒルト君から離れなさい!」
魔導弓を構え、光の矢を放つユリエフ
だが、矢はバザンの姿をすり抜け、地面に突き刺さる
「どうして?!」

「俺の姿はここにあってここにないんだよ、ユリエフ・フォン・ガルシウスさん」
バザンは目元を仮面で隠しているが
口元をいやらしくニヤケさせ、ユリエフの真上の空間に立っていた
「な!」
「この距離でも、俺には攻撃を当てることはできないぜ」
人差し指を左右に振り、自慢げに話すバザン
挑発を混ぜたその仕草に、ユリエフは武器をおろし、
当然のように背を向けてヒルトの治療をする

「こりゃたまげたな!
聖人様は魔術をお見通しってか?」
「何も見通せてなんていませんよ
ですが、私を殺すつもりなら
今してたはず。
それをしないのは、ヒルト君を使った挑発が目的
そう感じたまでです」
「へぇー、やるな」

「バザン!
てめぇ、よくも!」

/ 821ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp