第13章 青い炎
「この世界に運命なんてものがあったとしても、それに従って生きるだけなんて夢を持つ心を失うもの同然だ。」
「・・・」
「お前らが何て言おうが、何度立ちはだかろうが、俺は二度と失わない。
友も、夢も、俺自身もだ!」
「クッ・・・ハハハハハハハハハハハハ!!」
ジェイクの言葉に一瞬間が空いたが、すぐに虚無の空気は消え、ヴァンの高らかな笑い声が響いた
「そうかいそうかいっククク・・お前は・・ククク
何も失わない自信があるのかよクククククク!」
「・・馬鹿にするならしてろよ」
「あークククク
おもしれぇなぁ!
これだからインドリームってのは面白いぜっ!
ククク」
座り込みながら笑っていたヴァンは重い腰を上げるように
ゆっくり起き上がり、腕を回しながら軽く息を吐く
「ふぅー、よし!」
清々しい声と同時にヴァンは義足についた土を払った
「お前の覚悟、どこまで待つか見ててやるよ」
戦闘態勢を解除し、両銃を持っていた腕を回しながら体をほぐす
「見ててやる?
お前はアドラと協力して俺を監視するつもりじゃないのかよ?」
「は?
そんな事知るかよ
アドラも死風の暗殺者も、どうとなっちまえばいい。」
「なっ?!」
胸ポケットから取り出した葉巻を咥え、人差し指の先から突如
漆黒の炎を灯す
ジリっと葉巻の先端が焼け、深く吸った煙は鼻口から吐き出される
「俺は単に、インドリームがどう動くのか興味があるだけなんだよ」
「そ、そんなことアドラが知ればーーーーー
いや、こんな所で言ってあいつが気づかないはずがない・・・
ってことは、それを知ってて、お前を師匠と呼んでたのか?!」
「そーゆーことだ。
自由が欲しいって言うから、せっかくなら楽しみながら手に入れろって言ってやったんだよ
簡単に受け入れたうえに、アドラの奴、本当に出来ると思ってやがるんだぜ?
自由になって、もう一度人間として生きていけるってな!」
ヴァンは心から中傷する笑みを浮かべながら、話し続ける
己の興味だけで異空間から魂を引き摺り出し、死体にねじ込み、欺く行為に誰よりもジェイクが声を荒げた
「クズ野郎がっ!!」
怒りの炎はジェイクの両手から吹き出し、周囲にいたインドリーム全員が両手で顔を覆うほどの熱気が満映する
「おー、こわっ。
怖くてちびりそうだわ」