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IN DREAM2

第12章 炎の意志




「っ・・・
捨て駒だからと甘くみるな!
今のお前からは危険か魔力は感じない
すぐにでもその首を切り裂かれるのよ!」
「ーーーークライヴ様。
この愚か者を葬る許可をいただけませんか?
この器が人でも、ある程度の力は発揮できます」

殺伐としたラルザの殺気が部屋を包む中、アンリは一切怖気づくことなく睨み、黙る


「ラルザ、殺気をたてるな。
そして冷静になれ・・・ーーーー。
お前を呼び出したのはそんな事のためじゃない
それとも、己の欲のために動くか?」
「し、失礼しました!
我が主人、クライヴ様!」

両手の平から闇の渦を作り出し、クライヴはラルザを言葉で抑制させる
アンリには感じていなかったが、クライヴから放たれる殺気はラルザよりも凌ぐものであり、目の前に立っていたヒルトは不安気な表情になりながらクライヴの闇を見つめる

「クライヴ、一体何があったんだよ」
「ーーーーローランさんが自宅に戻ってここにくる途中、ヴァンが突然現れた
奴と戦ったが、隠れていた仲間の火族にやられ、このさまだ。
ローランは俺を庇い、ヴァンの要求に応えるためについて行った」
「ヴァンってアルトリア達と一緒にいた義足の男か!
ローランさんは何処に?!」
「・・それをこれから探し当てる
全くの異空間か、それともここからそう遠くない場所か・・
どちらにしても手がかりはある」

クライヴは闇の渦から闇の獣を作り出す
四つ足と赤い瞳、犬のような外観をした獣は口から大量の銃弾を吐き出していく
どれとが細かな術印が刻まれた魔力弾であり、ヴァンと戦ったことのあるアランとイリヤには鮮明に覚えているものだ

「この弾丸を分析し、奴の魔力を探知する
時間がかかるのと、この辺り一帯を闇で覆うことになるから
知らない奴らは警戒するだろう」
「ーーーその方法しかローランさんを見つける手がかりがないなら、仕方ない
クライヴの言う通りにしよう」

「待ってよ!
この街の火族はとても警戒心が強いわ!
あんた達が来てから街が闇に覆われたら、きっと疑って襲いかかってくるかもしれない。
そうなればどうするの?
火族達と戦うの?!」

「そんなことはさせません」

アンリの問いにすぐに応えるユリエフ

「アランさんが力を貸してくださるなら、私の光の力と合わせて幻術を作ります」

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