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IN DREAM2

第12章 炎の意志




「貴方、さっき譲り受けたって言ったけど、どういうこと?
炎を司るインドリームは他にいるのよ。
今ここにはいないけど、あいつ・・・ジェイクと接触したの?」

「ジェイク?
彼はそんな名前は名乗らなかったよ
僕に力を授けたのはヒエンという少年だ」


ローランの説明にアランは口に手を当てながら考え込む

(話に矛盾は感じないし、嘘をついてるようにも思えない。
でもわからない事が多すぎるわ
あいつは勝手に裏切ってあたし達から抜け出したーーー
型が合わない魔力を持つと、代償が生じ、先が長くないーーー
それに、火族である事をあまり話そうとしなかったーーー
まさか、あいつも・・・?
だったら、ヒルトにも教えなくちゃいけない)
「この話の続きはヒルトが起きてから聞かせてほしいわ。」

考え込んでいたアランは1つの提案をもちかけた
それはローランの話をヒルトにも共有するため、一先ず中断し、ローランには先に休んでもらうということだ
そしてインドリームとして、ジェイクの居場所を探す必要がある
その為には近辺にある火族の遺跡を調査し、魔族を見つけて捕縛する
捕縛した魔族はクライヴの力を借りて記憶を覗き、この地に住み着く魔族が観た光景から、ジェイクの居場所に繋がる手掛かりがないか探る
誰もがアランの提案に賛同した中、ローランは手を挙げて話した

「遺跡調査という事なら、僕とアンリが先にいた場所はどうだろう?
魔族がいるかはわからないが、唯一、火粉が見つかった場所でもあるし、僕の推測が正しければあの場所は火族の暗殺部隊の聖地としても崇められていたはすだよ」

「火族の暗殺部隊って、なに?
イリヤ、そんなの聞いた事がないよ
クライヴ、知ってる?」
「あぁ。
火族が極秘裏に作り上げた戦闘集団だ。
DNAを改造し、生れつき並外れた身体力と精神力を持つ者達であり、絶対に裏切らないように呪印を施されている
奴等は人の形はしているが心を育てる事はしなかったことから、道徳価値観が死人のように何も感じない。
突然姿を現しては敵地を蹂躙して忽然と消えるその有様に、いつしか〝死風の暗殺部隊〟と呼ばれるようになっていた。
これは各部族間で、極秘の情報として重宝されていた内容だ」

「重宝?
どうして?」


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