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IN DREAM2

第12章 炎の意志




突如、ヒルトは叫びながら手足を払いながらもがき苦しむ
その光景は、ローランとクライヴ以外には理解できない状況であり、ユリエフでさえ動揺する

「みんな、彼の体を抑えてくれ!」

「イリヤ、岩石でヒルトの手足を固定しろ」
「え!
さっきのはこういうことだったの?!
もぉーっ何がどうなってるのかさっぱりだよ!」

ヒルトの両手に岩石を覆わせ、手首を縛るこたで暴れ回る体を固定できた
「ねぇ、この状況はどういうことなの?!」

「拒絶反応だ
だいぶ魔樹が根付いていたんだろう
解毒剤の効果は、彼の血管に張り巡っている毒素を抽出し、吐き出させる。
吐き出された魔樹は空気に触れ、酸化して消滅してしまうから、体外にでまいとヒルト君の神経と同化しようと反応しているんだ」
ヒルトの体を抑えながら、ローランは淡々と説明していく
すぐ目の前ではヒルトの口から涎が垂れながら狂いながら苦しんでいる
「ローランさん!
ヒルト君に鎮痛剤を投与する事は出来ないのですか?!
こんなの、見てられません」
「残念だけど、鎮痛剤は打てないよユリエフさん」
「どうしてですか!」
「薬というものは相乗効果や相互作用、そして思わぬ効能もある
君達天族のように治療術を重ねるだけで、傷や疲労の回復が早まるわけではない!
魔樹を解消出来るのも薬であり、その薬・・解毒剤にも副作用があり、それは付き物だ
だからこそ、鎮痛剤なんて投与すれば次にどんな副作用が発症するかわかったものじゃない!」

ユリエフの要望にはっきりと断るローラン

「彼の反応は解毒剤が効いている証拠であり、魔樹を体外へ吐き出そうと働いている好ましい兆候だ
だから今は、彼を信じて君は待つんだ
医者ではなくとも、治療する側であれば患者を信じることも必要だよ」

ローランは鋭い眼差しを向け、ユリエフに諭す
返す言葉が見つからず黙り込むユリエフ
張り詰めた空気の中、苦しむヒルトの声は次第に小さくなっていき、全身の痙攣は治まっていく

「おそらく痙攣はあと2分程続き、一時的に心肺停止になるから
そこで心臓の動きを止めないようにライセイ君の電流が必要になる」
「俺は準備できてる
けど、本当に大丈夫なのかよ
ヒルトの体は弱ってるのに、俺の電流を流せば余計に・・」
「問題ない。
寧ろ電流がなければ、痙攣が治まった直後に心肺停止になって死に至ることがある」



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