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IN DREAM2

第11章 破滅の鐘




「俺の名前はジェイク
炎のインドリームだ」

「・・なるほど、そこに倒れている者も仲間か?」
自警団はインドリームという言葉を聞くだけでざわついていたが
フランシスだけは冷静沈着に会話を続けながらヒルトやイリヤ、アランをみつめていた
「俺の目の前に倒れてるこの男以外は仲間だ
俺達は殺し屋の襲撃にあってこの町に身を隠そうと来たんだ
けど、奴らの仲間が町中にいてこの騒動になった」
「そうか」

澄まし顔でジェイクの話を聞いて行くフランシスの状況にジェイクは僅かな苛立ちを見せる
「殺し屋・・破滅の鐘は町の中でも普通に人間を殺そうとした!
俺の仲間は守るために最低限の力でーーー」
「お前は、インドリームのリーダーか?」
「え?」
「お前がリーダーであり、署内で詳しく話をするというなら
・・ついでに仲間の傷も応急処置をしてやる」

どこからか溢れる唾を飲み込み、ジェイクは選択を強いられる
リーダーであると嘘偽りを吐き、署内へでむくか
または正しい情報を伝え、相手の出方をみるか
考える時間を与えられたのは僅かであり
フランシスの喧騒な表情は険しくなっていく

「勿論、俺がリーダーだ」

仲間の意識があれば違を唱えられていただろう
だが全員が気絶していることを不幸中の幸いというべきか
僅かな安堵する気持ちで胸をなでおろしたくなる

「では署まで来てもらおうか
他に仲間が宿でまっていたりするなら、部下を送り込んで病人を引き取るように伝えよう」
「・・あぁ、それも署内で話すよ団長さん
こんな町の中でペラペラと情報を吐くわけにはいかない」
「ふん、賢明な判断だな」

フランシスは真紅のマントをなびかせ
ジェイクに背を向けて兵士の中へ歩いていく

「インドリームを連行しろ!
その死体は魔術師達へ回し、死亡解剖して事細かに調べろ!
微塵一つの情報も見逃すな!」

「はいっ!」



ジェイクはこれから署内で尋問される緊張に心がつぶれてしまいそうになりながら
それでも逃げるわけにはいかないと恐怖を押し殺し、自警団に手錠をかけられ素直について行った



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